看護師ならば必ず通ってきた看護学校生活。
私も思い出すと辛い経験の方が多いですが、その辛い環境でも頑張って卒業できたのは看護教員のおかげかもしれません。
実習やテストや国家試験など、看護師になるためには多くの困難があります。
そのような困難の中、生徒に寄り添い、一緒に悩み考えてくれる看護教員は生徒にとっても本当に大きな存在です。
看護学校での経験から、看護教員になりたいと思う人も多くいると思いますので、なり方や仕事内容を紹介していきたいと思います。
(文:kuronurse)
看護教員の仕事内容
基礎看護技術や成人看護学というような、看護師としての基礎を座学で学生に教えます。
また、基礎的な看護技術をシュミレーターを使用して学生に指導していきます。
そして、実際に病院に訪れて学生が実習を行う際には、患者さんを前にして臨床的な技術を指導したり、学生が担当している患者さんのフィジカルアセスメントや看護計画のアドバイスを行ったりします。
他にも、大学教員は実習指導や座学の指導に加えて、自身の研究を仕事と並行して行い、研究論文を学会に発表するなどの仕事もあります。
看護教員になるには(資格の取り方)
看護教員は看護専門学校の教員、高校大学短大の看護教員により資格取得方法や就職方法が異なります。
① 看護専門学校の教員
専門学校の看護教員は、各都道府県が主催する看護教員養成講習修了証の取得が必要です。
受講対象者は看護師保健師助産師として5年以上の臨床経験が条件ですが、大卒や大学院卒業者の場合は3年以上の臨床経験に加えて、教育に関する科目を履修していれば受講の対象になる場合もあります。
また、新型コロナウイルスの蔓延にともない自宅でのEラーニング受講を取り入れている都道府県も多いです。
研修会場に足を運ぶ数が少なくなった分、子育て中の看護師など幅広い層の看護師が受講できる環境となりました。
他にも、都道府県によっては講習受講条件の中に養成施設長の推薦が必要なところがあります。
そのため、専門学校の教員の就職条件に、内定後の看護教員養成講習の受講が義務となっている学校も多いです。
学校によっては講習会参加費用を全て学校側が負担したり、講習会参加期間中も基本給をくれるところもあります。
② 高校大学短大の看護教員
看護専門学校の教員のように、看護教員養成講習の受講が必須の場合もあれば、受講が不要なところもあります。
そして、短期大学の教員ならば学士以上の学位、大学の教員ならば修士以上の学位が望ましいとされています。
それに加えて、臨床経験が5年以上、分野によっては保健師の免許が必要な場合もあります。
大学教員の場合は、臨床経験に加えて研究・教育経験が5年以上と設定されているところもあり、就職へのハードルは非常に高いと言えます。
高校の看護教員は、そもそも看護科のある高校が近年少なくなっており、求人は非常に限られています。
専任教員と同様の条件が必要である場合が多いですが、教員を目指すならば専門学校や短期大学などの教員を目指す方が目標までの道のりが近いです。
看護教員になるメリット
① 夜勤勤務がなくなる
病棟勤務では必ずやらなければいけない夜勤勤務。
看護教員になれば夜勤勤務はありません。
そのため、生活リズムが整い、体調も改善し、健康的な生活を送ることができます。
② 病院勤務をしなくても看護技術に触れることができる
病院勤務で日勤のみの仕事となると、外来勤務や手術室勤務など、医師の診療介助が主な仕事となります。
そのため、フィジカルアセスメントや看護ケアを行う場面が極端に少なくなり、看護技術を忘れてしまう不安があります。
しかし、看護教員であれば、実習では臨床現場に向かい、学生と一緒に看護ケアを行うことで、看護技術から離れる事なく日勤業務で働くことができます。
③ 安定した休日がある
土日に休日があることは子育て世代の看護師にとっては大きなメリットです。
休日・祝日出勤は基本的にはありませんが、時には行事などにより土曜日に出勤することもあります。
長期休暇中は学生がいないことから、残業も少なく定時に帰れることが多いです。
そのため、子供を養育している看護師にとっては、非常にメリットのある職場とも言えます。
看護教員に向いている人
① 教えることが好きな人
学生時代に家庭教師のバイトをしていた人、病院でもプリセプターを苦なく行うことができた人などは看護教員に向いていると言えます。
生徒が出来なかったことが出来るようになること、成長に喜びを感じられる人は看護教員に向いているかもしれません。
② 看護に熱い思いを持っている人
自分が病棟で積み上げた知識や技術を多くの生徒に伝えてあげたいという強い熱意がある人は教員に向いていると言えます。
また、そのような熱意のある看護師は、病棟でもリーダーや管理職として長く活躍している人が多いです。
その為、そのような看護師は、病院附属の看護学校から看護教員への打診を受けたりもします。
まとめ
看護教員は就職する場所によって、必要な資格や学歴が異なりますが、どの場所に行っても生徒を立派な看護師にしたいという強い気持ちが大切です。
私も看護学校出身ですが、生徒の中には成績が上がらずに悩んだり、看護師に向いていないと落ち込む人も多くいます。
そのような壁にぶつかっている生徒に寄り添って、困難を一緒に乗り越えてあげられるような優しく芯の強い看護教員が学校にとっても生徒にとっても必要だと感じます。
是非チャレンジしてみてください。
※掲載した情報は記事作成日(または更新日)時点のものです。制度・法の改定や改正などによって最新のものでない可能性があります。
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